住宅型有料老人ホームや介護付有料老人ホームといった民間施設から(特別)養護老人ホーム等老人福祉施設まで様々な角度から紹介していく「シルバーライフサイト」

ご覧になられた方もいらっしゃるかと思いますが、先週日曜日(7月1日)放送分のTBS噂の東京マガジン」における人気コーナー「噂の現場」で、先日も少し書きました「療養病床削減」によって引き起こされている様々な問題が取り上げられていました。

当該コーナーページへのリンク

一言で申し上げると「国の都合で療養病床削減となり、患者サイドは言うに及ばず、病院サイドも困っている」というところでしょうか。

独力での日常生活が困難な方さえも「自宅療養」を強制されている現実、そして元々国の勧めもあって一般病床療養病床に切り替えてきた病院サイドも突然の「方針転換」に対応しきれず経営悪化、ひどいところは閉院に追い込まれてしまっています。病院サイドがこのように青息吐息では、療養病床削減に代替されるべき特別養護老人ホーム特養)設置ペースも遅々として進まないでしょうから、いずれ由々しき事態に発展しないとも限りません。

小泉純一郎前首相はその驚くべき水準の人気もあったため、政権担当時の政策等まで「美化」されがちな傾向(そしてそういった国民のイメージ)にありますが、成立法案等みていくと必ずしも「世のため人のため」とならざるものも多く、本件もその一つではないでしょうか(「痛みに耐えれば再生する」と言っておきながら未だに痛みに耐えている人が相当数存在する=格差社会の本格化等その功罪はキチンと検証されて然るべきです)。まだまだ療養病床削減はその途上ですから、「民衆の声」もそれ程大きくはありませんが、こうした事例が今後益々増加していくことは間違いなく、ここ数年の間に大きな問題となって時の政権に降りかかっていくかもしれません。その時の総理大臣が安倍晋三さんのようなら、またしても「貧乏くじ」を引く格好(年金問題等は不運を通り越して「かわいそう」と思ってしまいます)となってしまいますが・・・
実に久しぶりの更新となってしまいましたが、本日は今後高齢者施設運営全般に相応の影響を及ぼすことになるであろうと思われる業界関連ニュースについてご紹介いたします。

そのニュースとは数日前にリリースされていました「医療法人に特養設置許可-厚生労働省検討」です。これは、同省が進める「療養病床」(かいつまんで言えば、主として長期にわたり療養を必要とする患者を入院させるための病床)削減計画(現在約35万床→2011年度末約15万床)達成の一環という位置付けで、現行制度では認められていない特別養護老人ホーム特養)の設置を病院や診療所を運営する医療法人に認めるというものです。

これにより、特別養護老人ホーム特養)を設置しやすくすることで入所待機者を減らし、療養病床からの転換を円滑に進める一方で、病床削減で退院を迫られる高齢者が利用料の安い特別養護老人ホーム特養)で生活できるという利点もある、一見素晴らしいニュースであるかのような印象を受けます。

しかしながらこの背景には、療養病床削減に関する諸問題点等が横たわっており、決して手放しで喜べない状況と言えるでしょう。そもそもの出発点である、この政府の療養病床削減方針に「?」マークを付けている人はかなりの数に上ると思われますし、年金問題等でその信用性が著しく揺らいでいる政府方針を素直に受け入れる人も多くはありません。掘り下げれば下げるだけ、さらにいろいろと出てきそうですので、この問題は別のタイミングで今少し掘り下げてご紹介してみたいと思います。

まあ、そうは言いましても、地域によってはそれこそ「いつ入れるかわからない」という状況であることが多々ある特別養護老人ホーム特養)入所問題緩和の一助となるであろうことは予測されますので、意義があることは間違いありませんし、本件が増え続ける高齢者施設問題(有料老人ホーム等を含めて)解決の一助となることを願って止みません。
今回は1月にリリースされた老人ホーム業界関連のニュースをお届けいたします。

引き続き、大企業ホーム事業への新規参入が相次いでいますが、この1月にも東証一部上場企業であるAOKIホールディングスの事業参入がリリースされました。同社は子会社であるソレイユ(横浜市都筑区)を通じて、高級有料老人ホーム、AMOUR横浜(アムール横浜)を港北ニュータウンに建設、2009年3月の開業を目指す計画との内容で、入居一時金は5000〜8000万、入居後の月額費用は約30万円という文字通り「高級」な富裕層向けサービスとなっています。また、2019年までには10施設の開業も計画しているようで、積極展開方針がうかがわれますが、入居一時金の高さには只々溜息が出るばかりですね。なお利用権の販売は今年12月から開始されるようです。

続いて、日本を代表する企業の一つと言っても過言ではない日立製作所ですが、福岡市中央区に同社としては初めて医療機関と連携した住宅型有料老人ホームを建設するとのリリースがありました(「フィランソレイユ笹丘」、2008年3月開業予定)。日立はホーム運営自体、既に関東で手掛けていますが、この施設は2004年に医療法人財団・博愛会(福岡市)の関連会社、博愛メディカル社と共同で設立した日立博愛ヒューマンサポート社の第1号事業となり、介護保険で「要支援」以上の認定を受けていることが入居条件、またITを活用し、入居者の家族に向けた情報提供サービスも行うとの内容です。なお、こちらの入居募集開始予定は今秋となっています。

また、「アミーユ」ブランドで介護付有料老人ホームを全国展開しているメッセージ社は、介護付老人ホームを都内で集中開設(東大和市、大田区)する旨リリース、併せて、積水ハウスとの合弁会社である積和サポートシステムも2007年は都内で賃貸用有料老人ホーム3施設をオープンする予定となっています。

最近「格差社会」という言葉を聞かない日はないくらいですが、この業界でも富裕層向けサービスがまだまだ広がっていきそうな勢いです。高級老人ホームは我々一般庶民にとって高嶺の花、ではありますが、こういった流れを通じて、少しでも全体のサービスレベルも底上げされていければ、と思います。